GCOE集中講義「数学と自然科学・社会科学 III 」 (2012年12月25日)

多様な人材育成プログラムの一環として,GCOE集中講義「機械システムの運動と制御 ー宇宙機,ロボットから動物までー」を開講します.

この集中講義は2つの講義により行われ,評価はその2つを合わせたもので行う.
もう一つの講義(1月中旬開講予定)は追って掲示をする.

ポスター(PDF)

日 時 2012年12月25日 (火) 午前10時から(昼休みをはさんで)午後4時頃まで
講義名 数学と自然科学・社会科学 III
タイトル 機械システムの運動と制御 ー宇宙機,ロボットから動物までー
講 師 土屋 和雄氏(同志社大学・理工学部・教授)
青井 伸也氏(京都大学・大学院工学研究科・助教)
場 所 京都大学理学部3号館110講演室

  この講義では,宇宙探査からロボット開発まで,広汎な応用につながる機械工学の最先端やその数理との関わりを,この分野の第一人者により丁寧に解説していただきます.
土屋和雄先生は,小惑星「イトカワ」を探査したはやぶさプロジェクトの主要メンバーの1人で,プロジェクトリーダーの川口淳一郎博士と共に学界代表として朝日賞を共同受賞されています.
青井伸也先生は,土屋先生と共同で,ヒトや動物の歩行運動の解析から2足・4足歩行ロボットやムカデロボットによる工学的実証にいたる多方面の研究をされているこの分野の代表的な研究者の一人です.
2部構成とし,午前は土屋先生による「宇宙機の運動と制御」,午後は青井先生による「ヒトや動物,ロボットの歩行力学と制御」の講義が行われます.


宇宙機の運動と制御(土屋)
まず、宇宙探査プログラムの紹介として、小惑星探査機「はやぶさ」プログラムを紹介します。引き続き、宇宙機の運動と制御について、地球観測衛星を取り上げて、その力学原理に焦点を当てて紹介します。なお、講師は、企業と大学で、宇宙工学・技術の研究開発に従事した経歴を持ちますので、研究環境としての企業と大学の違いなどもふれたいと考えています。

ヒトや動物、ロボットの歩行力学と制御(青井)
ヒトや動物は複雑な筋骨格系を巧みに制御して、多様な環境の下で適応的な歩行を実現しています。ヒトや動物の優れた運動生成能力の解明に向けて、生物の神経筋骨格系の数理モデルに基づく動力学シミュレーションやロボット実験を通して理解しようとする構成論的な研究が行われています。本講義では、ヒトやサルからムカデに至るまで様々な生物やロボットを対象に、歩行の力学原理や制御について概説します。