数学吉田塾 連続講義「行列群の多面体モデル」 (2009年10月15日〜11月5日)

理学部1、2回生で数学の進んだ内容に興味を持つ学生を対象に、数学吉田塾 連続講義を行います。

日 程 10月15日、22日、29日、11月5日 (毎週木曜日)
時 間 18:15〜19:30
場 所 京都大学理学研究科3号館 110講義室
講 師 加藤 周 (京都大学数理解析研究所 助教)
対 象 理学部1、2回生で数学の進んだ内容に興味を持つ学生

* 申し込みは不要です。

講義の概要

  可逆なn次正方行列全体は行列の積がまた行列になるという意味で群(という対称性を表す代数系)を成します。これをn次の行列群と言います。
  行列群には元々の定義とは異なる表示法 (表現といいます) がたくさんある事が知られていて、それらを列挙 (分類) する事は行列群の表す対称性を理解する上で基本的です。 また、行列群の表現達はテンソル積という操作で繋がっています。
  この講義では主に3次の行列群の (有限次元の) 表現達やそのつながり方であるテンソル積と等価な情報量を持つ平面図形の族である多面体モデルを解説します。
  具体的内容は以下の様になる予定です。

1) 表現とそのテンソル積
2) 表現論における基本的操作
3) 表現の結晶モデルとその応用
4) 表現の多面体モデル

※予備知識は特に必要ありません。吉田塾での同名の講義では喋れなかった部分を中心に再構成するので、後半部分は吉田塾の講義と内容的に独立です。