数学吉田塾・連続講義「複素力学系入門」 (2010年12月14日〜1月18日)

理学部1、2回生で数学の進んだ内容に興味を持つ学生を対象に、数学吉田塾・連続講義を行います。

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日 程 12月14日、21日、2011年1月11日、18日 (全て火曜日)
時 間 18:15〜19:30
場 所 京都大学理学研究科3号館 110講義室
講 師 稲生 啓行 (京都大学大学院理学研究科 数学・数理解析専攻 講師)
対 象 理学部1、2回生で数学の進んだ内容に興味を持つ学生

* 申し込みは不要です。

講義の概要

「複素力学系入門」

力学系とは、時間に伴って発展する系のふるまいを数学的に調べる分野です。2次多項式 f(x) = ax(1-x) (1<a<4) の反復合成( xn+1 = f(xn) という漸化式を解く、と思ってください)のような単純なモデルを考えても、そこから現れる現象は非常に複雑で、コンピュータで簡単な数値計算をするだけでもカオス的な (予測不可能な) ふるまいを見ることができます。
さらに、これを複素数の範囲で考えると、ジュリア集合やマンデルブロ集合と呼ばれる、とても美しいフラクタル集合が現れます。この講義では、力学系とは何か、どのような興味を持って研究されているか、といった簡単な紹介から始めて、複素力学系の美しく複雑な現象を数学的に理解する為の基礎的なことについて解説します。

予備知識は特に仮定しません.9月に行われた吉田塾・数学入門合宿で話せなかったことを中心に解説する予定ですので,数学入門合宿に参加された方も,そうでない方も,ふるってご参加ください.