第9回吉田塾・数学入門合宿 (2011年9月7日〜9日)

主として理学部1、2 回生で数学に興味を持つ学生を対象とした合宿を行います。
自然に囲まれた環境での2泊3日の数学塾です。ふるってご参加下さい。

第9回吉田塾・数学入門合宿のお知らせ (PDF)

対  象:  京都大学理学部学生(主として1、2回生)
日  程:  2010年9月7日(水)〜9月9日(金) 2泊3日
  集合:9月7日 午前10:00 京都大学理学部3号館 数学教室前
 

帰学:9月9日 午後4:30頃(予定)

場  所:  京都府立ゼミナールハウス
(京都市右京区京北下中町鳥谷2)
費  用:  10,080円(宿泊費および食事代)※
※ 参加許可後に一旦徴収しますが,後日ほぼ全額返金します
定  員:  20名 *定員に達し次第締め切ります。
申  込:  8月5日(金)までに数学事務室に備え付けの申込書に記入して提出してください。
申込・問い合わせ先: 数学事務室(理学部3号館1階)
講  師: 

加藤 和也(シカゴ大学数学科・教授)
「整数と多項式の類似,素数と点の類似」
木田 良才(京都大学大学院理学研究科・准教授)
「回転数とその応用について」

* 講師の他に大学院生がTA として参加します。


講義の内容

「整数と多項式の類似,素数と点の類似」
 講師:加藤 和也(シカゴ大学数学科・教授)

整数と多項式は,素因数分解ができることなど,似た性質を持っています.この類似は非常に深いもの で,謎に満ちたものです.この類似をたどって,整数についての整数論と,多項式についての代数幾何学が,互いに刺激し合って発展してきました.そのことを解説します.特に,整数論に現われたリーマン予想の,代数幾何学における類似物を考察することが,代数幾何学を発展させたことを説明します.


「回転数とその応用について

 講師:木田 良才(京都大学大学院理学研究科・准教授)

  ユークリッド平面内の原点を通らない閉曲線に対し, 回転数という量が定義されます.直感的には, この 量は, 閉曲線が原点の周りを回る回数として解釈されます.また, 回転数は閉曲線の連続変形に関して不変です.連続変形で不変な性質を通して色々な空間を調べる分野をトポロジーといいます.講演では, 回 転数の定義と性質を述べた後, その応用として, ブラウアーの不動点定理や代数学の基本定理などの有名な定理が得られることを示します.