セミナー

発表言語 日本語
開催日 2012年11月14日 14時40分
終了日 2012年11月14日 15時40分
開催場所京都大学理学部3号館 (数学教室) 110講演室
セミナー名大談話会
タイトル 調和バンドルと戸田格子 
分野 代数
幾何
解析
その他
講演者名望月 拓郎
講演者所属京大・数理研
概要調和バンドルとは, K. CorletteとC. Simpsonによって1980年代末に導入された数学的対象です. 彼等は射影多様体上の調和束と平坦束とヒッグス束の間の ``三位一体''を確立しました. 90年代には射影多様体の基本群への興味から研究され, さらに21世紀になってからは特異性を持つ調和バンドルの研究が進み, 代数多様体上のD-加群へも応用されるようになりました.
 一方, このような流れとは独立に, 調和バンドルはtt*-equationという名前で, 物理学者のS. CecottiとC. Vafaによって1990年代初めに導入・研究されました. 彼等の仕事に触発されて多くの数学者が研究をしてきましたが, まだ全てを汲み尽くしてはいないようです. 例えば, ある状況ではtt*-equationの大域解が一意的に存在することを Cecotti-Vafaは洞察し, これを``magical solution''と呼びましたが, 近年にM. GuestとC-S. Linが着目するまで数学者による研究はなされなかったようです.
 この講演では, 調和バンドルの理論の概観を述べた後に, ``magical solution''へのKobayashi-Hitchin対応によるアプローチや関連する話について述べる予定です.
備考プログラム

14:40-15:40: 望月 拓郎氏 講演
15:40-16:30: 109号室にて tea
16:30-17:30: 堤 誉志雄氏 講演

◆ 多数のご来聴をお待ちしております.
◆ とくに院生の出席を歓迎します.
リンクhttp://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/seminar/danwakai.html