概要 | 数理ファイナンスにおけるボラティリティ不確定性問題などを動機とし
て,分散に不確定性を持つブラウン運動を定式化したG-ブラウン運動の概念が導
入された. 本講演では,G-ブラウン運動の汎関数に対する変分表現が得られるこ
とを紹介し,またその応用としてG-ブラウン運動に対するSchilder型の大偏差原
理が, Laplace原理を通じて導出されることを紹介する.Schilder型の大偏差原理
は, オリジナルにはGao-Jiang(2010)によって離散近似の手法を用いて与えられ
た.本講演で紹介する変分表現は彼らの結果の別証明を与える. |