概要 | 本講演では準線形退化放物-放物型のKeller-Segel系の大域的弱解の存在について考える.
以下m:拡散の強さ, q:非線形性, N:次元とする.
【定理1】 q<m+2/N (Sub-critical case) のとき初期値の大きさに関係なく大域的弱解が存在する.
この定理1は今までKeller-Segel系には使われていなかった最大正則性原理を用いたことが証明の最大のポイントである.
【定理2】 q≧m+2/N (Super-critical case) のとき, 初期値が十分小さければ大域的弱解が存在する.
定理2は解のL^r評価を得るために最大正則性原理を用いたことと、
L^\infty評価を得るために R. Suzuki (1998) におけるL^\infry-L^r評価の証明方法を利用したことがポイントである.
本講演では、上記の2つの定理の証明のポイントについて説明する.
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