セミナー

発表言語 日本語
開催日 2010年12月21日 15時00分
終了日 2010年12月21日 16時00分
開催場所京都大学数理解析研究所402号室
セミナー名第34回 GCOE tea time
タイトル K3曲面の群作用と有限単純群のつながりについて 
分野 代数
幾何
解析
その他
講演者名大橋 久範
講演者所属名古屋
概要アブストラクト:モジュライ問題や導来圏の文脈でも頻繁に現れる
代数多様体の一つにK3曲面という複素二次元コンパクト多様体があるが、
実はこれらの曲面の正則自己同型群の構造の中にMathieu群などの
散在型有限単純群が現れることがある。K3曲面と単純群を(少なくとも
技術的には)結び付けているのが階数24の偶格子(偶数値二次形式)
であり、オイラー数24のK3曲面にはコホモロジー群の上に定義された
カップ積として現れる。一方、階数24の正定値格子は偶然24種類あり、
これらの中でも面白い構造を持つものの自己同型群からMathieu群ができる。
あるいは、非自明な多重可移群として特徴付けられるMathieu群が24次の
対称群の中に現れるという言い方もできる。
tea timeではこれらの群や格子の定義をしつつ、K3曲面の
コホモロジー格子に手を加えて単純群の性質を応用する過程を
説明したいと思う。

キーワード:K3曲面、格子、Mathieu群
備考他分野の話を聞いたり、若手研究者と交流する良い機会ですので ぜひ参加してください。飲み物、おやつも用意する予定ですので、お気軽にお越しください。