概要 | p進体の絶対 Galois 群の標数pの有限体上の表現が与えられた時に,
一般ファイバーがその Galois 表現と同型になるような,
p進体の整数環上の有限平坦群スキームのことを,
その Galois 表現の有限平坦モデルという.
一般に有限平坦モデルの取り方は,一意的ではなく,
Galois 表現を一つ固定した時に,
その有限平坦モデルのモジュライ空間を定式化することができる.
モジュライ空間の定式化及び構成は,
有限平坦群スキームの情報を持つ Kisin 加群という加群を用いて行われた.
この講演では,Kisin 加群によるモジュライ空間の定式化を説明した後に,
そのモジュライ空間の幾何学的な性質に関して得られた結果を紹介したい.
また,モジュライ空間の幾何学的な性質が,
どのように数論に応用されるかについても話したいと思う.
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