セミナー

発表言語 日本語
開催日 2010年12月17日 14時00分
終了日 2010年12月17日 17時00分
開催場所京都大学理学部6号館609号室
セミナー名京都力学系セミナー
タイトル テント写像の2次元への拡張と単峰写像について 
分野 幾何
解析
その他
講演者名立木 秀樹
講演者所属京大・人間環境
概要傾き2のテント写像 t は、 [0,1/2), (1/2,1]という2つのお互いにexteriorとなる正規開集合に対し、それらの閉包への t の制限が I=[0,1] との同相写像となり、旅程が {0,1,\bot}-無限文字列空間への単射であるという性質を持っている。この性質をコンパクト距離空間 X 上の写像 f: X \to X に一般化したものとして、 full-representing map を定義する。本論では、I2 上のfull-representing map について調べ、それが、I2 の境界への制限を考えることにより、あるいは、折り返し点cでの値が1である I 上の単峰写像で c の逆軌道全体が I 上稠密なもの全体からテント関数を除いたものと、位相共役性を除いて1対1に対応することを示す。これは、単峰写像という1次元の複雑な動きをする力学系が、2次元のより単純な力学系の境界への制限となっていることを示しており、これにより、単峰写像について、この2次元の力学系を通して調べられることが期待される。そのような応用として、kneading map の概念が、この2次元の力学系においていかに解釈できるか考える。
リンクhttps://www.math.kyoto-u.ac.jp/dynamics/