セミナー

発表言語 日本語
開催日 2010年12月15日 15時00分
終了日 2010年12月15日 16時00分
開催場所京都大学理学部3号館 (数学教室) 110講演室
セミナー名談話会
タイトル 一般テータ関数の空間のstrange duality現象について 
分野 代数
幾何
解析
その他
講演者名阿部 健
講演者所属熊本大学・自然科学研究科
概要代数曲線上の代数的な直線束のモジュライ空間であるピカール群上には
テータ因子があり、それに付随する直線束の大域切断はテータ関数で与えられる。
これの非可換類似として、代数曲線上のベクトル束のモジュライ空間上の
行列式直線束の大域切断を一般テータ関数と呼んだりする。
代数曲線上で、階数の異なるベクトル束のモジュライ空間を二つ考えるとき、
それらの上の一般テータ関数のなすベクトル空間が双対になることがあり、
この現象をstrange dualityと呼ぶ。
もっとも代表的な例は、代数曲線上の$SL(r)$束のモジュライ空間上の
レベル$n$の一般テータ関数の空間と$GL(n)$束のモジュライ空間上の
レベル$r$の一般テータ関数の空間が双対と言うものであり、
これはBelkale, Marian-Opreaによって証明された。
この他にも$Sp$束や例外型代数群束のモジュライ空間に対しても
stragne duality が観察されている。
また次元を上げて、代数曲面上のベクトル束のモジュライに対しても
近年strange dualityが見つかっている。
講演ではこれらさまざまな場合のstrange dualityを紹介したい。
リンクhttp://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/seminar/danwakai.html