概要 | Ford-Fulkersonの最大フロー最小カット定理に始まるネットワークフローの理論は,組合せ最適化理論の中核の一つであり,インターネット等,身の回りにあふれる様々なネットワークとその上の流れ(フロー)に対する基本的なモデルやアルゴリズムを提供する.
これを,いくつかの互いに交じり合うことが出来ない異なる種類のフローが混在している「多品種流」へと拡張しようという試みは自然であり,1950年代から,現在にいたるまで,様々な側面から活発に研究されてきた.
本講演では,多品種流の理論的側面,特に最大フロー最小カット定理の多品種流への拡張や距離空間との興味深い双対性を,講演者の最近の結果も交えながら,予備知識を仮定せずに解説したい. |