セミナー

発表言語 日本語
開催日 2010年06月22日 15時00分
終了日 2010年06月22日 16時00分
開催場所京都大学数理解析研究所402号室
セミナー名第26回 GCOE tea time
タイトル Blocks of category O for rational Cherednik algebras and of cyclotomic Hecke algebras of type G(r,p,n) 
分野 代数
解析
その他
講演者名和田 堅太郎
講演者所属数理解析研究所
概要本講演では, 複素鏡映群に付随した rational Cherednik algebra (以下,RCA) の表現論に関して, 基本的な概念や考え方を説明してみようと思います。しかし, rational Cherednik algebra そのものを扱うと, (難しい話ではありませんが) 不慣れな方には分かりにくくなってしまうかもしれないので, タイトルの結果を得るために必要な基本的な事柄を, 一般の有限次元代数の表現論の言葉で説明して, もし時間が許せば, RCA 及び, cyclotomic Hecke algebra(以下, H)の場合にどのようになっているかをお話したいと思います。
まず, RCA の加群のなす圏の category O と呼ばれるある充満部分圏を考えると, category O は highest weight category になることが知られています。highest weight category は, quasi-hereditary algebra と呼ばれるクラスの代数の加群のなす圏と同値になります。さらに, category O は H の quasi-hereditary cover と呼ばれるものになっており, それを通じて, category O と H の加群のなす圏とは密接に関係しています。特に, category O のブロックと H のブロックとは1対1に対応することが分かります。一方で, G(r,p,n) 型の cyclotomic Hecke algebra は, G(r,1,n) 型の cyclotomic Hecke algebra の部分代数となっており, その間に Clifford Theory が成立します。また, G(r,1,n) 型の cyclotomic Hecke algebra のブロックの分類は既に知られています。以上のことを用いて, G(r,p,n) 型のブロックの分類を得たというのがタイトルの内容です。
ここで使っている考え方を, 予備知識を仮定せずに説明してみようと思います(上手くいくかは知りませんが)。なので, RCA そのものはほとんど説明することはないと思うので, RCA 自体に興味がある方はご勘弁ください。

キーワード:モジュラー表現, quasi-hereditary algebra, quasi-hereditary cover, Clifford Theory
備考他分野の話を聞いたり、若手研究者と交流する良い機会ですので ぜひ参加してください。飲み物、おやつも用意する予定ですので、お気軽にお越しください。