セミナー

発表言語 日本語
開催日 2009年12月17日 15時00分
終了日 2009年12月17日 16時00分
開催場所京都大学理学部3号館 (数学教室) 306号室
セミナー名第19回 GCOE tea time
タイトル 代数多様体の安定性 
分野 代数
幾何
解析
講演者名尾高 悠志氏
講演者所属京都大学数理解析研究所
概要(a): コンパクトリーマン面のモジュライは構成されて久しく,近年超弦理論の影響
もあり,既に盛んに研究されている対象であるが,(複素)二次元以上の多様体とな
るとまず構成の段階からきちんと片付いていない.そもそもどのような多様体をモジュ
ライでパラメトライズしうるか?

(b): 一方でコンパクトリーマン面は一意化(普遍被覆)を介して常に定曲率計量が
入る.(複素)二次元以上ではいつでも入ると限らないが,こういった標準的な計量
が入る場合は幾何的応用において有意義である.どのような多様体に入るのか?

これら二つの問がほぼ同値であるという哲学の下,近年特に微分幾何側で研究が盛ん
である.同値であろうともどちらの解決も一般には困難だが,講演者は最近その基礎
的公式を代数幾何側から与えて,YauのCalabi予想解決の代数的“復元”をし,また
特異点を許してそれを発展させて問の森プログラムとの“相性のよさ”を一般的に示
した.高度な用語はなるべく控え,また問題の特殊な場合として,完全に凸多面体で
記述できるトーリック多様体の場合を楽しみたい.凸多面体に対する初等的で非自明
な結果や(未解決)問題が現れる.
備考他分野の話を聞いたり、若手研究者と交流する良い機会ですので ぜひ参加してください。
飲み物、おやつも用意する予定ですので、お気軽にお越しください。