発表言語 |
日本語
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開催日 |
2009年11月10日 14時00分
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終了日 |
2009年11月10日 17時00分
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開催場所 | 京都大学理学部3号館 (数学教室) 109号室 |
セミナー名 | 結合系セミナー |
タイトル |
Hamiltonian mean-fieldモデルにおける準定常状態の統計力学と運動論 |
分野 |
無し
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講演者名 | 山口 義幸氏 |
講演者所属 | 京都大学大学院情報学研究科 |
概要 | 多自由度ハミルトン系では、初期状態は時間の経過とともに熱平衡状態へと緩和する。しかし長距離相互作用を有するハミルトン系では、熱平衡状態への緩和途中で準定常状態と呼ばれる状態に長時間トラップされることがしばしば観測される。トラップされる時間は系に含まれる粒子数のベキで増大するため、実際上は準定常状態しか観測できないこともあり得る。そこで、準定常状態を記述する統計力学と、準定常状態への緩和を記述する運動論が必要となってくる。
本セミナーでは、典型的な長距離相互作用である平均場相互作用を持つHamiltonian mean-field モデルと呼ばれる系において、熱平衡状態における統計力学の結果と熱平衡への緩和の様子を紹介した後に、準定常状態の(i)統計理論と(ii)運動論へと進む。(i)統計理論としては、ハミルトン系が持つ保存則に着目したLynden-Bell 統計を用いた結果を述べる。(ii)運動論としては、短時間での系の時間発展を記述する Vlasov 方程式を導入し、この分散関係を調べることで、どのような準定常状態が実現されるかを議論する。特に、空間一様な初期状態に摂動を与えたとき、準定常状態でクラスターが発生するかどうかについて議論する。 |
備考 | * 通常と開催場所が異なりますのでご注意ください。 |
リンク | https://www.math.kyoto-u.ac.jp/~kokubu/coupledsys.html |