概要 | 正則写像が無理的中立不動点をもつ場合には、その周辺にSiegel円盤やHedgehog(ハリネズミ)などの不変集合が存在する。この講演では、2次多項式を含むあるクラスの写像について、回転数が高タイプ(連分数展開のの係数が十分大)のときに、これらの不変集合の構造についての結果を紹介する。結果としては、この構成で定義される「極大Hedgehog」が Perez-Marcoの意味のhedgehogをすべて含むこと、極大Hedgehogが非可算個の連続弧の和として書けること、 Siegel円盤の境界は常にJordan閉曲線であり、その連続度(modulus ofcontinuity)の評価も与えられること、 Siegel円盤の境界に臨界点が存在するための必要十分条件は Yoccozの定義した条件 H になることなどである。
[お絵描き教室] 証明には、放物型くりこみに対応した局所変数変換の無限回の合成が必要になり、その幾何学的性質が重要な役割を演じます。これを体感していただくために、参加者には沢山の絵を描いていただきたいと思います。このために、十分な紙と色ペンを持参されることを推奨します。 |