概要 | Painleve 方程式は,動く特異点は極のみである,という性質を持つ
2階の常微分方程式である.ここではPainleve 方程式を,C^3 をコン
パクト化して得られる,ある重み付き射影空間上のベクトル場として
与える.C^3 の自然な座標からみて無限遠に相当するところに,いく
つかのベクトル場の不動点が現れるが,その近傍の力学系的性質が
Painleve 方程式の解の漸近挙動を決定する.さらに,重み付き射影空
間の位相幾何学的な胞体分割が,自然にPainleve 方程式の相空間(い
わゆる岡本初期値空間)を与え,Painleve 方程式を一意に特徴づける
ことを示す. |