概要 | 本講演では1階の微分を含む2次の非線型項を持つシュレディンガー方程式
の連立系の初期値問題について考える.
単独の方程式の場合には非線型項における可微分性の損失のため,一般に
は通常のソボレフ空間における適切性を導くことはできない.
しかし,連立系でラプラシアンの係数がある条件を満たす場合には可微分
性の損失を回復することができ,ソボレフ空間における適切性が得られる
ことを示す.
特に高次元の場合には,フーリエ制限ノルムを精密化したU^2, V^2型の
ノルムを用いることにより,スケール臨界なソボレフ空間における適切性
が得られることを示す. |