概要 | 1990年代後半に実現された,希薄原子気体ボース凝縮体のダイナミクスは,
非線形シュレディンガー方程式を用いて定量的に良く記述される.その重要
なトピックスの1つとして量子渦のようなトポロジカル欠陥のダイナミクス
がある.通常の複素1成分場の場合には線欠陥である量子渦のみが存在する
が,スピン自由度を持ったスピノル・ボース凝縮に対する,複素多成分場に
拡張された非線形シュレディンガー方程式になると,その場のトポロジカル
な構造を反映して様々なトポロジカル欠陥のダイナミクスが現れる.講演で
はその中の興味深い例として,点欠陥の崩壊ダイナミクス,pseudo-Nambu-
Goldstoneモードによる量子渦の崩壊ダイナミクス,非可換渦のblading
および衝突ダイナミクスについて講演する.
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